ハモン・デ・カスターニャ!!!!!!

ハモン・デ・カスターニャとの出会い──フーデックス東京で体験した、栗が育む新しい熟成ハムの魅力

まず、ハモン・デ・カスターニャがどのようにして作られるのか、そのプロセスを詳しく見ていきましょう。通常、ハムの製造は長い時間を要しますが、特にこのハムの場合、厳選された素材と伝統的な手法が融合しています。ガリシア地方で育てられた豚は、自然な環境の中で育てられ、その肉質は非常に高い評価を受けています。豚の飼育には、広々とした草地と清潔な水が必要不可欠であり、これにより肉質が向上します。


さらに、栗豚の飼育方法についても触れておきましょう。この豚は、成長の最後の数ヶ月間、特に選別された栗を与えられます。栗は、肉に自然な甘みと風味を加えるだけでなく、脂肪の質を向上させる重要な役割を果たします。例えば、栗の栄養素が豚の肉にどのように影響を及ぼすかを考えると、オレイン酸などの健康に良い脂肪が豊富に含まれるため、食べる人にとっても嬉しいポイントです。

実際、ハモン・デ・カスターニャを楽しむ際のペアリングについても考えてみましょう。このハムは、シンプルなパンや、チーズとの相性が抜群です。特に、アマンディーヌチーズや、熟成されたゴルゴンゾーラと一緒に楽しむと、その風味が引き立ちます。また、赤ワインやスパークリングワインとともに食べることで、食事全体がより豊かなものになるでしょう。

熟成ハム職人としての発見──栗を食べて育つガリシア栗豚と出会った4日間

今年3月、私はプロの生ハム切り職人としてアジア最大級の食品見本市「フーデックス東京」に参加しました。イベント期間中、私が手がけたのは、日本ではまだあまり知られていない「ハモン・デ・カスターニャ」という熟成ハム。ガリシア地方で育てられた白豚に、最終肥育期に栗を与えて仕上げた特別なハムです。

さらに、ハモン・デ・カスターニャには多くの健康効果もあります。高オレイン酸の脂肪は、心臓病のリスクを減らすことが知られています。また、天然の抗酸化物質が豊富で、体内の炎症を抑える効果も期待できるため、健康を気遣う人にもおすすめです。これらの特性を持つハムを日常的に取り入れることは、健康維持にも寄与します。

これまでイベリコハムや一般的なセラーノハムは数多く扱ってきましたが、この栗ハムはまったく異なる個性を放っていました。新しい素材食材に出会ったとき、職人としては自然と心が引き締まり、敬意と好奇心をもって一切れ目を切り出しました。


ハモン・デ・カスターニャとは?栗を食べて育ったガリシア栗豚の魅力

また、ハモン・デ・カスターニャを使ったレシピも豊富に存在します。たとえば、ハムを薄くスライスして、サラダやパスタに加えると、非常に風味豊かな一皿になります。さらに、オリーブオイルやバルサミコ酢をかけることで、さらに深い味わいに仕上げることができます。季節の野菜と組み合わせることで、栄養価の高い食事にもなります。

ガリシア地方はスペイン北西部、緑豊かで湿潤な気候が特徴の地。古くから栗の木が生態系と経済を支えてきました。かつて、この地では秋の収穫後に栗を豚に与えるという伝統がありましたが、時代とともにその習慣は一度途絶えました。

しかし近年、ガリシアの畜産協同組合コレン(COREN)がこの伝統的な飼育方法を現代的に再興させました。持続可能性と技術を融合させ、出荷前の3〜4ヶ月間、加熱・皮むき済みのガリシア産栗を1日最大300g、豚に与えることで、脂の質や香りに大きな変化をもたらしています。


熟成ハム職人が語る、ガリシア栗豚生ハムの特別な風味

初めてナイフを入れた瞬間から、違いは明らかでした。脂の入り方は均一で、美しい筋模様。カットは驚くほど滑らかで、立ち上る香りは穏やかで上品──まさに五感を刺激する一品でした。

口に含むと、やさしくとろける脂、そしてほんのりと広がる自然な甘み。過度な塩気もなく、まろやかなバランスが心地よい。力強く主張する生ハムではなく、繊細で静かに語りかけてくるような生ハムです。


ガリシア栗豚生ハムの際立つ特徴

  • 鮮やかなピンク色に、きれいに入った白い脂肪の筋
  • 穏やかでバランスの取れた香り
  • 柔らかくジューシーな食感
  • 自然な甘みと控えめな塩気
  • 豊富なオレイン酸
  • 最低15ヶ月の熟成による奥深さとフレッシュさの両立

このハムは、他と似せようとせず、自らの個性を静かに表現する──そんなエレガントで親しみやすい味わいです。


コレン社と「ガリシア・カリダデ」認証の信頼性

この生産方法を牽引しているのが、ガリシアの畜産協同組合「コレン」。栗を用いた伝統飼育方法を復活させ、動物福祉とトレーサビリティにおいても高い基準を満たしています。

「ハモン・デ・カスターニャ」は、世界的な食品品評会「Superior Taste Award」で三ツ星を獲得。また、原産地と品質を保証する「Galicia Calidade(ガリシア・カラリダ)」認証も取得しています。コレン社は、スペイン内外での認知拡大においても大きな役割を果たしています。


このように、ハモン・デ・カスターニャはただのハムではなく、食文化の一部としても大変重要です。スペインの食品業界では、その品質と独自性から、他の製品と差別化され、世界中で注目を集めています。特に、日本においては、スペインの食文化を理解する上で欠かせない存在となりつつあります。

ハモン・デ・カスターニャの美味しい食べ方とおすすめシーン

最後に、このハムを楽しむためのシーンについても考えてみましょう。特別な日の食事や、友人との集まりにぴったりです。シンプルにスライスしてそのまま食べるのも良いですが、アペリティフとして、他の前菜と一緒に盛り付けることで、見た目にも華やかさを加えることができます。ハモン・デ・カスターニャを中心に、様々な料理を組み合わせることで、特別な食卓を演出することができるでしょう。

フーデックスでの出会い以来、日本の高級食料品店でこのハムを見かけるたびに足を止めます。有名でも派手でもない──それでも、静かに「本物の味」を伝えてくれるのが、この栗ハムの魅力です。

実際、今のスペインでも良質なセラーノハムに出会うのは簡単ではありません。熟成が若すぎたり、逆に過度だったりして、風味のバランスが崩れていることも少なくありません。

だからこそ、もしどこかで「ハモン・デ・カスターニャ」を見かけたら──スライスパックでも、試食用でも──ぜひ一度、味わってみてください。特別な道具は必要ありません。パッケージを開け、数分置いて空気を含ませるだけで、栗の香りがふわっと広がり、優しい余韻が口に残ります。


このように、ハモン・デ・カスターニャはその背景や製造方法、風味、健康効果、楽しみ方において、非常に魅力的な食品です。日常の中で、ちょっとした贅沢を味わうために、ぜひ一度体験してみてください。その味わいは、きっとあなたを虜にすることでしょう。

栗とともに育まれた、忘れがたい一切れを

シンプルで、丁寧に作られたものには、心に残る力があります。「ハモン・デ・カスターニャ」は、まさにそんな存在です。

日常の中のちょっとした贅沢に──
静かに語りかけてくる一切れを、ぜひ味わってみてください。

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